機会があって通常の出勤業務からテレワーク移行中の会社(30名くらいの中小企業)の参加させていただきました。
色々な気づく点があったのでいつものように備忘録を兼ねてまとめてみました。
一応インフラ関連(ネット・パソコン・WEBミーティングに必要なツール)はきちんと整っている会社でした。
テレワーク移行が上手くいっていない会社の特徴
通常の業務をそのままテレワーク・リモートワーク化している
テレワークが上手く移行できていない企業との特徴としては通常の業務をそのままテレワーク・リモートワーク化している場合が多いのではないでしょうか?
これはテレワークに限らず古くはパソコンによるデジタル化・IT化、最近ではDX化と呼ばれている頃から共通することだと思います。
例えば紙の資料をそのままのデザインでのExcelの仕様を無視したExcelのテンプレート化も一例に入るでしょう。
そもそもExcelは表計算ソフトであり、方眼紙ではありません。
[参考サイト]「方眼紙」「関数破壊」…Excelへの習熟度の違いが生むトラブルの数々(マネーポスト)
IT化・DX化のポイントしては人間側がデジタルにどれだけ合わすことが出来るかということがポイントです。
属人的・アナログ的なワークフローもデジタル化に合わせたワークフローに作り変えないといけないのです。
だぶん日本のIT化・DX化の立ち遅れ理由は従来の商習慣・ワークフローに固執して、デジタル化に落とし込みができていないのも原因の一つだと考えます。
具体的に会社のテレワークに参加して気になったのが月曜日の朝の定例朝礼でした。
テレワーク以前から定例で毎週の月曜日の朝一で朝礼をしている習慣があるとのことで各部署からの連絡や上長や社長からの訓示等を行っているようです。
テレワークの場合、月曜の朝礼はあまり意味がないような気がします。むしろ、金曜の業務終了直後前のミーティングの方が業務効率の面で良いと考えます。
その理由としてはテレワークで一週間業務する中で色々疑問点や共有すべき事柄が多々出てくると思います。
通常の勤務の場合はオフィス内で隣の人等にすぐ確認できますが、テレワークの場合、チャットでも面倒な場合があります。
そういう疑問点をその週内で解決することができることにより、翌週の業務のスタートダッシュがきれると思いますし、疑問点を抱えずに有意義な週末を迎えることが出来るというメリットもあります。
また月曜日の朝はやはりどこの会社もオンライン朝礼をすることが多いのと報告書レポート提出等でネットワークトラフィックが負荷がかかりぎみなので
リスクヘッジな意味でも避けたほうが無難かもしれません。
ナレッジ共有や資料共有等が全くデジタル化されていない
テレワークで上手く業務が回っていないなと感じたのは日頃からナレッジ共有や資料共有が全くデジタル化されていないことでした。
最初は社内の共有サーバ・共有フォルダに外部からアクセスできないVPNの問題かなと思いきや、そもそも共有サーバーはあるけれど
全く活用されていないのと運用ルールすら決まっていないという惨憺たる状況でした。共有すべき書類がデジタル化されていなく、共有フォルダにない
途中まで共有フォルダにPDFとしてあるけれど、途中からは紙の書類のまま等、色々なパターンがあり、どれがどうなっているか誰も把握できず収集がつかない状況でした。
こうなると個人個人の記憶や知識に頼ることになりますが、テレワークの際、気軽にお知恵を拝借ができないのでまさに孤立無援状態に陥ることが多いです。
勤怠管理や交通費精算がアナログなまま
今回コロナ禍でテレワーク普及で一番ワークスタイルが変わった部署というとバックオフィス(人事・総務・経理系)だと思います。
営業系は直行直帰のスタイルが多い職場も多いので、テレワークの移行にさほどハードルは高くないところも多いのではないでしょうか。
人事総務経理系は必ず出社するという企業が多かったので、勤怠管理や勘定系システムのグラウドサービス導入等、テレワーク時のシステム移行が必要だったと感じます。
ちなみに今回テレワークの会社は人事総務経理系はクラウドサービスを導入していなくて、例えば勤怠管理でも個人個人のエクセルの勤怠表を記入して、月末に人事担当に送る等をしていました。
また経費精算も都度エクセルに記入してという形をとっていました。バックオフィスのクラウド化は社員全体の生産性の向上にかなり貢献するので真っ先に行うべき事柄だと思います。
新人・中途社員向けの研修やホットラインを用意
テレワーク・リモートワークにて一番の課題点すると、新人研修や中途採用社員の研修やフォローかと思います。
職場の雰囲気や人間とのコミュニケーション等、OJTな部分はなかなかテレワークでは難しい場面が多いと思います。
特に新人教育は動画を見せて終わりというわけにはいかず、OJT・マンツーマン的な指導がとても重要だと感じます。
例えば通常業務のチャット上のコミュニティでもなかなか新人や中途採用の社員には質問がハードルが高かったり、内容が理解できない場合も多々あると思います。
そうした場合にOJT担当を決めてマンツーマン的なチャットか直通のホットラインで疑問点や質問を即座に聞ける仕組みづくりが大切かと思います。
一番良くないのが、新人や中途採用の社員を放置状態で孤独に陥ってしまい、それが原因で辞めてしまうという場合が多々あります。
特に、入社当初は色々社内の雰囲気や空気等、人間関係に悩む場合が多いのでそうしたフォローアップもテレワーク・リモートワーク環境でも大切です。