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旅行計画時に知っておきたい観光ブラック企業の見極め方

最近では旅行代理店のパッケージツアー以外の場合、自分で旅行プランを計画する時には事前に予約や調査することになると思いますが、その場合、地球の歩き方的な書籍ではなく、ネットで調べることが多いのではないでしょうか。

そのネットの情報も必ずしも正しいとは限りません。特に普段、身近で気軽に訪問できる利用してる店舗・サービスとは異なり、旅行プランの場合、遠隔地の情報を限られた時間内でかつ、数少ない情報(ネットの情報や口コミ等)で判断しなければいけないので、それなりに多角的に情報を判断して、情報を精査する必要があります。

下記の記事のように中には観光ブラック企業的なものも存在したりします。

[参考サイト]知床遊覧船のような「観光ブラック企業」は、どのような特徴があるのか(IT Media)

特に観光系のWEBサイトだけでも宿泊・観光・飲食・お土産ショッピング・乗り物、様々なサービス等多岐にわたっており、最近ではそれぞれのサービスがホームページやSNSにてサービス内容や情報を公開しています。

今回、WEBサイトの情報等からそうした観光ブラック企業に引っかからない方法について考察してみました。

宿泊施設・観光施設・交通サービスの公式ブログやSNSの更新が止まっている

観光サービス系はそれぞれ公式サイトを公開している場合が多いですが、その中にはブログやSNSを公開している場合が多いです。

日常の風景等をアップしているところがほとんどですが、中には更新が止まっている場合もあります。

特にサイトリニューアル時に数日・数ヶ月だけ更新してその後、更新されていない場合(三日坊主)は要注意です。

背景としてはSNSやWEBサイトの運用・メンテナンスということが全く考慮されていないまま、サイト制作を行っていたということが多いからです。

とりあえずサイトリニューアルしたから、後は放置してても勝手にお客さんが来るだろうという考えの人(特に経営者)が多いからです。

少なくともホームページはお客さんとの接点でとても重要な場所なので、その時点でお客さんを軽視している(お客さんの気持ちを理解していない)と捉えられても仕方ないです。

一方で本業が忙しくとてもブログやSNSが更新できない場合もあるでしょう。その場合は最初からブログやSNSをやらないか、また不定期更新になる旨をきちんと記載しておく、配慮が必要です。

経営者のブログやSNSがゴルフや会食ばかりの投稿は注意

これは旅行業界系に限りませんが、最近では経営者も気軽にSNSやブログで情報発信が出来る時代ですが、中にはゴルフや会食ばかり掲載している人も多いです。

お客さんからしてみれば、この人は全く会社経営に興味が無いと思われかないので、マイナスイメージになりがちです。

また頻繁に更新頻度が多い場合も、いつ仕事しているのかと思ってしまう場合もあるでしょう。

経営者に限らず、過去に炎上した事例でよく多いのは従業員がサークル感覚で日常の業務風景をアップしている場合も要注意です。

確かにフレンドリーで和気あいあいとするしているところがアピールすることが大事ですが、もっと大事なのは正確な情報伝達とプロ意識と言うか、業務に対して真摯に取り組んでいる姿勢が伝わるような投稿の方が大事だと考えます。

もし経営者のブログやSNSがあればチェックしてみることをおすすめします。

安全管理規定のページが存在しない・更新されていない

観光サービスの中で宿泊施設や乗り物系の場合、料金や設備等に目が行きがちですが、見るべきポイントは安全管理のページです。

そもそも安全管理のページすら存在しない場合は要注意です。きちんと安全管理のページが存在するかを確認することが大事です。

また安全管理のページでも毎年きちんと更新(検査結果・監査結果報告書等)されているのと、教育・指導・取り組み等きちんと記載されているか確認することをおすすめします。

ビジュアルメインのWEBサイト

よく街なかで見かける、外観は綺麗だけど中身は雑居ビルの場合と同じように、WEBサイトはとても綺麗だけど、実際に訪れて見たらイメージとぜんぜん違う場合です。

オープン当時の写真をそのまま掲載して、更新していなかったり、素材集の風景写真を利用してリ、プロのカメラマンの奇跡の一枚を掲載している等の場合も要注意です。

公式サイトの写真だけではなく、実際に訪れたことのあるユーザーのSNSの写真の方が現在の状況が把握できるのと素人目線で映している場合が多いので参考になります。

やたらとSEO対策・広告宣伝が多い

やたらと広告・宣伝が多かったり、検索すると上位に表示されていたり、バナー広告が頻繁に表示されているサービスは要注意です。

検索上位のサイトやサービス=最高・安心・安全のサービスとは限りません。

またWEBサイトや雑誌で掲載・紹介されていた場合でもPR広告やタイアップ記事とかもあるのでそのまま鵜呑みにするのは要注意です。

宣伝・広告コストがかかっているということは、利益率の低いサービスの場合はそれだけ、価格料金等に反映されている場合があります。

また価格料金に反映されていない場合、その他の部分で帳尻を合わせている可能性があります。

例えば人件費のカット等が行われている可能性もあり、低賃金で従業員が労働されている場合が多く、ブラック企業の要素があるので要注意です。

その企業の求人情報等を閲覧して元従業員の評価等を見てみると運営実態がわかることがあります。

メディアに取り上げられているサービス・施設が必ずしもいいとは限らない

検索上位に来ているサイトが必ずしもいいとは限らないと同様に、メディアに取り上げられているサービスが必ずしもいいとは限りません。

例えば観光地でも毎回取り上げれるお店や人物が同じパターンということがあります。

メディアはその観光サービスが優れているから取り上げるのではなく、取材するのが楽だから・注目されるから・自分のコンセプトに合うからという理由で、取り上げる事例が少なからずあります。

その背景としては下記になります。

取材慣れしている観光サービスを取り上げる

最近ではメディア業界も制作費用の予算削減・経費削減が厳しく、取材やロケも気軽に行くことができません。

特に地方取材等は日数も制限がありますし、その中できちんと記事や番組として成立させないといけないので失敗することは避けたいです。

となると現地のコーディネーターに依頼をするか、過去に取材の実績のある宿や飲食店やサービス等を取材する形になります。

毎回取材があると、それだけ取材慣れをしているので対応もしっかりしているところが多く、中にはメディア向け広報資料等も用意しているところもあり、取材する側としてはとても楽なのです。

ネットで調べて取材依頼をする

また最近では取材対象をネットで調べて取材をするケースが多いです。

これは事件事故の場合も多く、現場に赴いて取材ではなく、SNS(Twitter等)でアップされた事件事故の動画や写真等をアップした本人に直接コンタクトを取って取材をしたり、テレビ番組等で放映するケースが多いのと同様です。

となると単純に検索上位に表示された宿や飲食店や観光サービスを対象に取材をしているケースが多い場合があります。

実際に検索上位に表示されるといきなり取材が殺到したケースも多々あります。

[参考サイト]テレビ露出・取材につなげる広報活動とは?元番組制作スタッフが教える7つのテクニック(PRTIMES)

ブランドや価格だけで選ぶのではなく、適正価格・本質を見抜く力が必要

知床遊覧船の場合は経営者の資質の問題が一番大きいと思いますが、ニュース記事を読んだ限りでは今回の場合、「安かろう・悪かろうや訳あり」的な安さを売りにして、その分コストカットで安全等を軽視ではなく、本来は安全対策や設備投資すべきところをビジュアル(広告宣伝等)に投資をしたり、逆に安全対策・設備投資・人件費をコストカットをして利益率を上げているところが問題だと感じます。

これは観光業だけなく、WEB・ITの世界でもよくあることで、システムやセキュリティの投資より、PRやWEBビジュアルデザインばかりフォーカスしてケースと似ているでしょう。

その一方で利用する側も問題があると思います。ネームバリュー・老舗・ブランドだから安心・みんなも利用している・この値段だったら、お値段相応のクオリティなはず等、同価格帯でもビジュアル的やよく宣伝されている場合、そちらを利用する人が多いのも事実です。

[参考サイト]知床遊覧船を紹介したクレジットカード会員誌 見て旅行を決めていた男性の背筋凍る思い(NEWSポストセブン)

日本人は「信頼・安心・安全」に関して当たり前(無償)と感じるところがあり、ある意味、そうしたモノ・サービスの価値に対して軽視しているところがあるではないかと思います。

では実際「信頼・安心・安全」の価値をどのように見極めるか等になるのと、ネームバリュー・老舗・ブランド・価格・みんなも利用している等の尺度でしか見ることができないところに問題点があると考えます。

老舗ブランドでも経営者の世代交代によって経営方針も異なることも多いので、以前のようなサービスレベルを維持しているかどうか保証はありません。

自分がサービスを利用する際に相場感や適正価格はどのくらいなものなのかをつねに念頭に置いて利用することや、自分なりに考えて、尺度をきちんと持つことが大事になってきている時代になってきています。

[参考サイト]クラファンが無法地帯過ぎてヤバい。支援する前に中華ECサイトで必ずチェックを(ガルマックス)

[参考サイト]クラファンで1万円のガジェットが、アリババでは1000円で…。高額転売なのか業者を直撃/2021年下半期BEST10(BIZSpaフレッシュ)

同業他社や利用者が段々とハードル高くなっていく

これは観光サービスのWEBサイトの見極め方とは異なりますが、もう一方で最近、個人的には懸念される事柄としては知床遊覧船の事故のような大きな事故がことが起こると、規制が強化され、真面目に営業している同業他社や利用者にも影響が出ることです。

例えば、修学旅行で不良生徒が事件を起こして、翌年から修学旅行が中止になるというケースや公園の遊具で怪我をして遊具が撤去される等、なにか事件が起こるたびにサービスを利用するハードルが上がり、コスト増や利便性が損なわれることです。

これはいたるところで実感することであり、最近では不正犯罪防止のため、本人確認の厳格化による書類提出・事前説明が必要・提出書類の増大煩雑化・更新手続きのハードルの高さ等、身近なところでも手間や煩雑さを感じることが多いのではないでしょうか。

結局そうしたことが生産性の低下や景気の足かせになっている可能性もあるかもしれないです。確かに必要なケースもありますが、過剰と言える場合も多々あります。仮にマイナンバーが普及したとしてもカード一枚ですべて解決とは言えないと考えます。

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KAN
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個人事業主歴20年・IT関連(導入支援・ヘルプデスク)・FAQサイト構築・WEB関連(WEBマーケティング戦略・集客・分析)・WEB・ECサイト運営のアドバイザリーの仕事を中心に活動。このブログでは気になったIT・ビジネス関連の情報・ニュースやグッズを自分の備忘録を兼ねて不定期で投稿しています。