かなり前の番組ですが、NHK プロフェッショナル 仕事の流儀 「第84回 工場再建・山田 日登志(2008年4月15日放送)」がYoutubeにあったので再度見てみました。
山田日登志さんはムダを見つけなくす・自分で考える社員を作るのをモットーとして色々な工場改革に取り組んでいるのですが、工場だけでなく、日常の仕事場さらにいえば生活でも同じではないかと思います。特にこれをIT業務改善(IT導入による生産性)と置き換えてみると山田 日登志さんの活動と非常に共感できて考えされられるところが多かったです。
山田日登志さんはテレビは製造ラインや商品在庫の移動したりしてルーチンワークの生産性を上げていましたが、
IT・WEBの労働生産性向上の場合では、お問い合わせフォームをWEBサイト上に設置して電話でのお問い合わせを減らす等、社内のイントラネット(情報共有のカレンダー等)を設置する等・社内のメールを外でも見られるようにしてするなどなど、
最近ではGoogleやネットでも色々な無料に近いサービスをもあるので大きな設備投資をしなくてもいくらでもできることがあるかと思います。
さてここでポイントなのはIT導入後のルーチンワークの生産性向上による空いた時間をクリエイティブワーク等有効活用するかだと思います。
IT業務改善・労働生産性「理想・本来は。。」
・自分で考える時間ができる→社員が独自の工夫を凝らす余地・余裕ができ、さらに新たなサービスや付加価値が生まれる
・仕事に余裕ができ、ミスが減る
・社員同士のコミュニケーションやアイディア意見交換でき結束力ができる
・残業時間が減り、家族とのコミュニケーションや趣味に打ち込むことができる
IT業務改善・労働生産性「現実は。。」
・仕事の効率が上がり・生産性が上がったがいいがさらに仕事をさせられてオーバーワーク→体を壊す
・仕事の効率が上がり・生産性が上がったがったけど、収入に反映されず、逆に残業代がでなくて大変
・個人のナレッジや独自の工夫を同僚に共有・公開することにより、自分のアドバンテージがなくなる
・単純作業・ムダをなくすことにより、自分の業務が無くなることへの危惧
日本の労働生産性のハードル
理想・本来を阻害しているものとして従業員の意識・経営者や管理職の考え・器量やしいては日本の企業構造の問題点が大きなハードルだと思います。
・経営者は従業員の一人あたりの生産性が上がれば上がるほどそれだけ収益に直結しやすいのでさらに仕事をさせるという考えにする経営者がほとんどだと思います。
・また日本の企業構造の観点だとたいていの企業は始業就業時間があり従業員を拘束することにより、対価として給料を払っているところが多いのではないでしょうか。なかなか一人あたりの生産性を数値化するのは難しいのもあると思います。
実際に諸外国との労働生産性を比較しても日本の労働生産性(2005年)は先進7カ国で最下位、OECD加盟30カ国中第20位という結果です。
[参考サイト]労働生産性の国際比較(2007年版)(PDFファイル)日本生産性本部
とかく経済成長率等の数値に目が行きがちですが、労働生産性の方が重要な時代になってきているのでは、たぶん日本の不景気の根本的なところはこうした生産性を阻害する構造上の問題。
官僚の法人の天下り等・必要のない高速道路工事等、ほとんどの人がそのムダに気づいてきているのでは。。と話が大きくなってしまいましたが、家庭でもよく使う物をまとめ置くとか、小さなことでも生産性は上がるのではないでしょうか?