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【考察】中古車買取 DMM AUTOの将来性と現在の中古車買取業界の問題点

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今回はDMMの中古車買取サービス「DMM AUTO」のサービスのメリットと同時に現在の中古車買取業界の問題点をまとめてみました。最近は車買取業界限らず、IT化・ITサービス化の波が訪れていますが、今後もその傾向は強いと思います。

現在の中古車買取ビジネスの問題点

現状の中古車買取ビジネスはどこも同じようなサービス提供をしており、ほぼ飽和状態なような気がします。実際ユーザーが車の買取依頼をする場合でも下記のようなケース多いのではないかと思います。

SEO/アフィリエイト誘導をバリバリしているサイトしか検索結果に表示されない

「中古車買取」「車買取」でググると、検索結果を見ると、大手中古車買取業者・買取比較サイト・SEO/アフィリエイト誘導をバリバリしているサイトしか検索結果に表示されない。もはや検索結果が破綻している感があります。それだけ熾烈な争いの業者だと言えます。
リスティング広告やSEOにお金をかけている中古車買取業者が多いのはユーザー的にはすぐに売りたいというニーズがあるからだと思います。

実際に次の車が決まって納車日も決まっているのでそれまでに今の車を処分しなきゃいけないとか車検切れ間近で早く買い取って欲しい等、ユーザー側にも急いで買い取ってほしい=業者を選定してる時間がないという事情もあると思います。

匿名でOKといいつつも氏名や住所やメールアドレス等個人情報を入力しないとわからない場合

中古車買取のサイトや中古車買取の比較サイトどちらも同じですが、買取業者の中古車買取相場を見ようにも、匿名でOKといいつつも氏名や住所やメールアドレス等個人情報を入力しないとわからない場合がほとんどです。個人情報入力することにより、すぐに車買取DMメールやお問い合わせの電話が鳴りっぱなしのパターンが多いです。

集客的な面から考察してみても、心理的圧力は大きくかなりの顧客を逃しているのではないかと思います。実際に中古車買取でGoogleで検索すると、サジェストのキーワード一覧に「中古車 買取 相場表」や「車 買取 相場 匿名」が表示されるので検索する人が多いのでしょう。




実際に車の買取出張査定を依頼して、実際にお車を拝見しないとなんとも言えないと言われて出張してもらって査定をもらったところ、想定外の低い査定価格を提示されて、今買い取らないとさらに下がりますと言われることも多いです。

ユーザー的には予め買取予想価格・買取相場価格がネットであらかじめ、わかれば無駄な労力や時間を掛ける必要はないと思います。

ユーザーニーズの変化・多様化

以前は中古車買取のユーザーの心理は1円でも高く買い取ってもらう業者にお願いするというニーズが強かった考えますが、今はどちらかと言うと気軽に売りたいというニーズのほうに移行しているでないかと思います。

それはメルカリやヤフオク等のネットサービスの普及により、個人の所有スタイルも変化している背景があるからと思います。

購入して自分のライフスタイルに合わないものだったらすぐにメルカリ等で出品すればOKですし、1円でも高く売るという労力より、気軽に売ってまた新しいものを購入したいというニーズのほうが多いでないかと思います。

ヤフオクからメルカリにニーズが移行しているのはやはり気軽さが大きいと思います。同時に所有している商品の流動性が高くなっているとも思います。

また以前に比べてユーザーは商品の相場観に敏感になっているのもあるのでないかと思います。ヤフオクやメルカリで出品・落札する場合、同様の商品の価格をチェックしたりするので自然と商品の売買の相場をチェックするようになっているのではないでしょうか。

相場観に敏感=リセールバリューを常に意識することであり、従来の車買取システムの相場を公開しないのとはまったく反していると思います。

しかも相場観を知るということはそれだけ目がこえるので、あそこだと安く買い取られるから売らないようにしようという心理が働きます。

「ブックオフで買取だと値段がつかないけど、メルカリだと売れた」というのも例の一つだと思います。しかも最近はネットの口コミでとたんに広がるので「あそこの会社に買い取りしても意味ない等」あっという間に差が出てきます。

DMM AUTOの特筆すべきポイント

DMM AUTOの特筆すべきポイントは2点あるかと思います。1点目は「気軽に中古車買取依頼」ができることともう1点は「買取相場相場が明確」になっていることです。今やメルカリやヤフオク等のネットでの個人の売買が気軽にできる時代において中古車買取業界はガラパゴス感が強い感じがします。

もう一つDMMAUTOの優れているところは出張査定や従来の車買取の場合は大手でも査定士が一度車を査定してから買取価格を提示して買い取るが普通の流れです。

その理由としては修復歴のある車(事故車)・盗難車・メーター改ざん車・値段がつかない車両(廃車車両)を防ぐ理由があるからです。しかも全国展開している中古車買取業者の場合、店舗運営コストや査定士の人件費コストはバカになりません。

実際に市場に流通している車の中でどのくらいの割合で修復歴のある車(事故車)・盗難車・メーター改ざん車・値段がつかない車両(廃車車両)が存在するのかがキーポイントになるかと思います。

実はそれほど多くなかった場合、または間違って買い取っても大した損益にならない場合、DMM AUTOのビジネスモデルは成立すると思います。仮に多かった場合でも解体パーツとしての再利用や海外向け輸出車としても展開も可能でないでしょうか。

AI査定ですが、中古車査定の場合、ほぼ稀少車をのぞいて車種・年式・モデル/グレード・色等カタログスペックで査定価格が決まっており、そこからオプション装備品や内装や外装の傷等で加点・減点があるのではないかと思います。そのため数値化がしやすいのでAI化しやすいとおもいます。

「木を見て森を見ず」的なビジネスは中古車買取業界に限らず、最近は他の業界でも多いです。業界に限らず、日本自体がガラパゴス化している感があります。たぶん最初は森を見ていた(市場全体・顧客全体)のですが、だんだんと木を見るよう(一部の市場・一部の顧客の要望)になってしまい、そこにリソースを注いでしまい、結果としては大きいものを見逃してしまうという構図だと思います。

特にネットサービスやシステム構築の場面ではさほど重要でない機能に労力やコストかけてしまう等、よく見られます。そうした会社の傾向の共通としては業界的風潮が強く、顧客優先でなく社内の風通しが悪いところが多いような気がします。

DMM AUTOの今後の課題

DMM AUTOの今後の課題としては「車買取の手続きの簡略化」と「車の愛着の顧客満足のサービス可視化」の2つではないでしょうか。ネットで査定できるとはいえ、車を引き取りに行かないといけない等、その部分の工数がやはりかかってしまいます。また書類のやりとりもすべてWEBフォームでとはいかないでしょう。この部分をなるべく工数・コストをかけずにするかがポイントだと思います。

「車の愛着の顧客満足のサービス可視化」ですが、パソコンやスマホと違い、車の場合は愛着があったりします。特に10年・10万キロの車が廃車になったりするとユーザーの心情的には寂しいものがあったりします。その部分をいかに損なわずストーリー化をすることが口コミを増やすのとリピートユーザー増加につながると思います。

中古車買取業界の今後

中古車買取業界の今後としては市場としてまだポテンシャルは大きいですが、以前に比べて車自体所有する人口の減少や以前に比べて車は故障しなくなっているので低年式車の増加等、1台あたりの買取価格の減少=1台あたりの利益幅が少なくなってくる等、サービス業態の変化あるのではないかと思います。そうすると一般ユーザー向けの買取は店舗型や出張査定型のビジネスモデルは一部の首都圏を除いてなかなか厳しいのではないかと思います。

今後は店舗買取型や出張査定買取型より、逆にエンドユーザー向けのオークション会場のビジネスモデルのほうが将来性があるかもしれません。業者向けの中古車オークション(USSオークション等)はビジネスモデル的にもしっかりしているのでそのエンドユーザー版があってもいいのではと思います。

車買取希望のユーザーはオークション会場まで車を持っていき、査定士に査定をしてもらいオークションシートを発行してもらい、あとはオークションをしてオークション結果を待つだけという形です。ちなみに現在でもネットオークション型の車買取サービスがありますが、従来の車買取サービスとさほど変わりはありません。

[参考サイト]DMM AUTO

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KAN
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個人事業主歴20年・IT関連(導入支援・ヘルプデスク)・FAQサイト構築・WEB関連(WEBマーケティング戦略・集客・分析)・WEB・ECサイト運営のアドバイザリーの仕事を中心に活動。このブログでは気になったIT・ビジネス関連の情報・ニュースやグッズを自分の備忘録を兼ねて不定期で投稿しています。
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