ネット通販サイトやネットサービスを運営していて、意外に負担なのはお客様からのメールや電話でのお問い合わせ対応です。
対面式のリアル店舗と違い、購買や製品・サービス利用に繋がるお問い合わせであれば歓迎ですが、毎回違う人から同じ質問やクレーム等、必ずしも運営者側が望むお問い合わせでないことがほとんどです。
また対面式より、メールや電話等1件あたりの返信する工数も倍以上かかる場合もあります。
お問い合わせの削減はECサイトに限らず、普通の会社でも店舗でも同じです。毎回、お店の場所や駐車場があるかとか営業時間等を聞かれる場合もあるでしょう。
大手企業の場合はヘルプデスクやカスタマーサポート部門がありますが、コールセンター等はコストセンターと呼ばれ、直接利益を上げる部門ではないので、やはりお問い合わせ削減(電話等・コール数削減)することにより、顧客のお問い合わせ対応窓口の経費削減が目標のところが多いのではないでしょうか。
今回はお問い合わせを削減する方法・ユーザーの自己解決率向上にフォーカスを当ててまとめてみました。
お問い合わせ削減効果・カスタマーサポートの効率化による効果
お問い合わせ削減効果・カスタマーサポートの効率化による効果として一番の大きいのは「お問い合わせ対応業務に当てていた時間の有効活用」だと思います。
特にカスタマーサポート専門の人材でない人が、お問い合わせの業務をしていた場合、その時間がまるまる、他の業務に活かせるからです。
またコールセンターやお問い合わせ対応の専任の人員がいた場合でも人件費・求人募集・研修費を削減できます。
お問い合わせ件数・工数を数値化・分析
コールセンターの場合、お問い合わせ件数をカウントしてKPIを立てて運用しているので分析をしやすいですが、普通の企業はそこまでしている会社は少ないでしょう。
メールでのお問い合わせ件数のカウントや返信等に掛けた時間を計算してみることをおすすめします。
電話や口頭の場合も期間を区切って、件数や対応時間をカウントしてみてどのくらいのボリュームかそれに費やしている時間を把握してみることをおすすめします。
余裕があればお問い合わせ内容をエクセル等でまとめ見ると、質問の多い内容等、傾向が見えてくると思います。
参考までにコールセンターの1件当たりコール単価「300円-1,000円程度」になります。これが正社員等になるともっと単価が高くなると想定されます。
[参考サイト]コールセンターの平均費用と料金相場|早見表つき (アイミツ)
お問い合わせ削減で一番やっていはいけないこと
お問い合わせを減らしたいからといってサポートセンターの番号を掲載しないとか、お問い合わせまでのハードルを上げるようなことをしてしまうと、顧客満足度が下がってしまうので逆効果です。
お問い合わせを減らす方法「FAQ・よくあるご質問を掲載」
自己解決率向上やお問い合わせを減らす方法で一番効率のいい方法かつ効果のある方法です。
お問い合わせの多いものからFAQを作成をしたり、電話時やメール対応時に「次からはホームページのFAQを掲載しているので見てください」とFAQの存在を啓蒙活動することにより、更に問い合わせ削減の効果を得ることができます。
ユーザー自身の自己解決につながるFAQを提供することにより、顧客満足度のアップにつながります。
特に急を要するサービス等の場合、「今すぐ使いたい」「せっかく登録したのに使えない・・」FAQのあるなしでは顧客満足度の違いに差がでます。
質問する側も好きでわざわざ電話やメールで質問しているわけではなく、それなりの時間を費やしています。
最近ではAIコンシュルジュやチャットツールを導入する方法もあります。
ただAIコンシュルジュの場合、お客さんがAIとチャットしたりするのである程度、ITリテラシーが高く、トラブルに対応する余裕がある必要があると思います。
お問い合わせの多いものは単純に「よくあるご質問一覧」でテキストでページに一覧で掲載しておいたほうがコストも掛からず見つけやすいかもしれません。
■FAQに関しては下記の記事↓にまとめてありますので興味のある方はご参照ください。
お問い合わせを減らす方法「商品説明・マニュアルの充実」
お問い合わせを減らす方法としては王道なのは、やはり商品説明のページの充実やマニュアル等を充実させることが大切です。
マニュアルに関しては説明を膨大にするのではなくてわかりやすさを重視することが大切です。
商品説明ページ関してもアクセス分析をしてどの部分が注目されているのか分析するといいでしょう。
新製品は難しいですが、マイナーチェンジ等の製品の場合は過去の問い合わせ多いものを分析してマニュアルに記載しておくといいでしょう。
お問い合わせを減らす方法「ユーザー自身に答えてもらう」
具体的にどういうことかというとコミュニティサイトやSNSサイトを用意してそこでやり取りして解決をして貰う方法と最近では購入に至る最終的な動機は口コミが増えているので購入者やブロガーやYoutuberにユーザーレビューを書いてもらうことが効果的です。
ここでのポイントはやはり正確な情報提供をすることです。そうでないと口コミで間違った情報が広がるリスクがあります。
自社WEBサイトにサービス内容を充実させることにより、そうした間違った情報の広がりを防ぐことにつながります。
さらに口コミで広がりやすい情報を掲載すると、なお効果的です。ソーシャルアイコンの設置も有効です。
顧客満足度を上げるのに重要なのはPDCAサークルを回すこと
FAQサイトを用意するだけではお問い合わせ自体は減りますが、恒久的な対策でないと考えます。
やはりFAQやお問い合わせ内容を解析・分析をしてお客さんの声をサービス向上や製品サービス改善に活かすことが重要です。
PDCAサークルを回すことにより、製品改良やサービス改善に繋がり、結果的に顧客満足度も同時に上げることになります。