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リスティング代行業者に頼まずに自社運用する時のポイント

リスティング広告を代理店に頼まず自分で運用できるかをテーマに書きたいと思います。

自分の仕事の依頼も最近はリスティング代行をお願いしたいという相談もありますが、リスティングの運用ノウハウを教えてほしいというご相談も増えています。

今回はリスティング広告を社内運用するメリットとポイントをまとめてあります。

最近のリスティング広告は自動化が進んでおり以前より運用が楽!?

リスティング広告は少額運用であれば外注・専門業者に依頼することなく、自社・社内での運用は可能だと思います。

その理由としてはGoogle広告・Amazon広告(AMS広告)にしても最近ではAI技術よって、人が運用するより、システム側にまかせておくウエイトが高くなっているので以前のように細かい単価調整等は必要なく、いつもパソコンの前に張り付いている必要もなく、ほぼ自動化で最適化・広告運用が可能になりつつあります。

Google広告のディスプレイ広告も以前は各サイズのバナーを用意したりする必要がありましたが、最近ではGoogle広告側でディスプレイ広告用のバナーを作ってくれるまで進化しています。

リスティング広告を外注する場合、どうしても運用手数料(20%前後くらいが相場)が発生してしまうので、その分リスティング広告を自社運用をすることにより手数料分を広告費に投資できるメリットもあります。

少額の広告費のアカウントは相手にされない!?

例えば月額のリスティング広告費があまりにも安い場合は、手数料ビジネスのリスティング広告代理店もそれほど人的工数を割けないので、アカウントの複数掛け持ちや専門知識に乏しいアルバイトが運用管理している場合も見受けられます。

大手広告代理店の場合に依頼をしても自社で運用ではなく、リスティング広告はそれなりに技術が必要なのでアウトソースしている場合も多いでしょう。

結局素人同然のアルバイトが運用しているのであれば、自社でアルバイトを募集して運用したほうが手数料も取られずのも一考だと考えます。

ただ運用する側からとすればあまりリスティング広告費が少額過ぎてもパフォーマンスがでにくいのも事実です。

リスティング広告の自社運用のメリット

自社運用(インハウス)にした場合、運用ノウハウやスキルが自社内に蓄積されていく

アウトソーシングは一見人件費等もかからず、即効性も高いのでメリットが多いように見えますが、長期的な視点から見るとノウハウやスキルが社内に残らないというデメリットがあります。

しかもずっとリスティング広告をする場合、ずっとアウトソーシング費用がかかってしまいます。

自社運用にした場合は運用ノウハウやマーケティングデータや社員のスキル等も蓄積・向上されるというメリットもあるかもしれません。

リスティング広告業者の担当が商品知識・業界知識等に詳しいとは限らない

リスティング広告代行業者は基本的にリスティング広告に関しては詳しいですが、担当する商品知識・業界知識・競合他社に強いかというとそうではありません。

となるとヒヤリングした内容や管理画面でサジェストされたキーワードや広告文等一般的な設定の範囲でしか広告運用できない可能性もあります。

現在はリスティング代行業者もアパレル業界専門等など、業界に特化した会社は少ないです。むしろ自社で運用したほうがそうした強みを活かせる可能性は高いです。

折衝の工数が削減

規模が大きくなればなるほどWEB業務はもちろんリスティング広告・SNS配信・SEO対策・自社サイト改修等様々なサービス&部署が連携して運用していると思いますが、どうしても折衝に時間がかかってしまい、セールするにしても膨大な時間がかかってしまうことが多いです。

例えばリスティング広告のコンバージョンコードやリマーケティングコードを貼るにしてもリスティング代行業者←→WEB担当←→システム担当←→ウェブサイト担当に依頼してどの場所に貼るかの確認やコードを貼ったあとの動作確認等、下手すると数ヶ月かかる場合もあります。
折衝に時間がかかっている・レスポンス重視の場合は自社運用のほうがいいかもしれません。

トータル的なマーケティング戦略が可能

リスティング代行業者はGoogle広告等管理画面の中でとかできることが限られてしまいます。

例えばもっと成約率を上げるにはとなるとランディングページ改修等の必要になりますが、提案することはできますが、実作業することはできません。

リスティング広告の自社運用したほうがいいパターン

月額の広告費等ほぼ年間を通して固定の場合

年間のリスティング広告費がすでに決まっており、月額の広告費もほぼ一定・固定であれば予算管理もそれほどシビアでないのでリスティング広告の自社運用も可能です。

Google広告等は1日の予算設定も管理画面できるのでほぼそのとおりに予算消化するとおもいます。

例えば1日の予算設定をして自動運用をしている場合、1日の上限の予算が超えた場合でも、翌日は広告の露出を控えたりして自動調節をしてくれます。

また予算不足の場合、メールにてアラート通知が可能なのでうっかり入金し忘れたといううっかりミスも防げます。

月額の広告費が高額の場合

月額の広告費が高額の場合はリスティング代行業者の手数料契約の場合、手数料だけでも膨大になります。広告費1000万以上の場合、リスティング広告の自社運用も検討したほうがいいでしょう。

それほど競合他社のいない業種

頻繁にキーワード単価が変わる業種やライバルがひしめく業種でない限り、キーワード単価も自動設定にしておけばシステム側で最適化してくれるでしょう。

もちろん上限予算等を設定しておけばそれ以上超えることはありません。

リスティング運用が安定期に差し掛かっている場合

リスティング代行業者に最初は依頼をしていたがリスティング運用が安定期になっている場合は自社運用に切り替えても問題ないでしょう。

頻繁にセール等広告差し替えのない場合

頻繁にセール等する場合はその都度広告バナーや広告文変更やセールに向けた予算変更等が必要なりますが、そうでなければほぼ初期設定のまま配信で問題ないでしょう。

考え方によっては頻繁にセールをする場合等、リスティング広告を外注する場合、その都度リスティング広告代行業者に連絡をする必要があるので、その工数も大変なので自社運用の場合はその工数も省けるかもしれません。

トータルの工数を一度見直してみて検討をしたほうがいいでしょう。

リスティング広告を自社運用する上でおさえておきたいポイント

リスティング広告を自社運用をすることにあたり、おさえておきたいポイントになります。

最初の管理画面の設定は重要

すでにリスティング広告をアウトソーシングをしていて、自社に移行する場合は問題ないのですが、1からリスティング広告を始める場合は初期設定がとても重要になります。

初期設定をきちんとしておけば、後の運用が楽になります。逆に最初の設定をきちんとしておかない場合、運用時の負荷が大きくなり、工数がかかってしまいます。

また間違った初期設定をしたまま運用してしまうとダメージが大きいです。初期設定に将来性を考慮した拡張性(キャンペーン・広告グループの設定等)をもたせておくとベストでしょう。

Google広告の場合はアカウントを開設すると担当営業の方のサポートが受けられ、初期設定をしてくれる場合があるので活用するといいでしょう。

定期的にチェックをする

自社運用する際には定期的にチェックすることをおすすめします。できれば毎日、できなければ週1回・最低でも月1回管理画面をチェックすることをおすすめします。

チェック内容は前日の広告費・クリック数・表示回数・クリック率・CPC単価・CPM単価・CV数等基本的な数値で構いません。エクセルの表につけておくといいでしょう。

例えるならば「ラーメン屋さんの毎朝スープの味をチェックする」作業に近いかと思います。

毎朝スープのチェックをすることにより均一したサービスを提供できるのではないかと思います。

Google広告・Amazon広告等機能追加やUI変更等頻繁にあるのでまめに管理画面にアクセスしておくのが大切です。

また定期的に管理画面のデータをバックアップしておくこともおすすめします。

アラートを設定

残高不足のアラートはきちんと受信できるようにしておきましょう。また広告文を審査した際の承認・不承認アラートも受信できるようにしておくといいでしょう。

当たり前のことと思いますが、Google広告を登録したメールアカウントと運用している担当のメールアカウントが全然違い、運用担当に連絡が届かないということが多々あります。

運用にメリハリをつける

運用にメリハリをつける事が大事です。例えば閑散期とかは思い切って広告を停止して、繁忙期にその予算を回す等、成果の出ないキーワードやキャンペーンは停止するなど、運用にメリハリをつける事が大事です。

Google広告のサポート無料相談を活用

Google広告の場合、無料電話相談サポートがあります。導入時もGoogleのサポート担当の方が基本設定をしてくれる場合もあり、親身に相談にのってくれます。

即答できない質問もきちんと調べて折り返しをして回答をしてくれます。自分もわからない場合はまめにサポートセンターに電話をして色々相談しています。Google広告の場合、日々新しい機能がアップデートされていることもあり、そうした情報も教えてくれたりします。

レポートは無料BIツール「Googleデータポータル(無料)」を活用して大幅工数削減&定型化

リスティング広告を運用していると必ずと言ってもいいレポート作業があります。リスティング広告代行業者も運用よりレポートに工数がかかってしまう場合が多いと思います。

自社運用の場合でもレポート作成は必要な作業になります。通常の場合は、管理画面をCSV出力またはコピペ作業→Excel集計→Powerpointで整形の流れになるかと思います。

上記の方にはGoogleデータポータル(旧Googleデータスタジオ)をおすすめします。Googleデータポータル(旧Googleデータスタジオ)はGoogle広告と連携可能でリアルタイムにレポートを出力できます。

例えば今すぐGoogle広告のレポートを見たいと上司に言われた場合でも、印刷ボタン押すだけで、出力可能です。

Googleデータポータル上で集計期間設定とかもできます。GoogleデータポータルはもちろんGoogleAnalyticsも連携可能なので、Google広告とGoogleAnalyticsまとめてレポート化も可能です。

[参考サイト]Googleデータポータル(Google社)

運用のガイドライン・マニュアルを作成しておく

担当者が異動・退社等担当を外れる場合にもサービスレベル・パフォーマンスを落とさないようにつねに運用のガイドライン・マニュアルを作成しておくことをおすすめします。

仮にアウトソーシングする場合もガイドライン・マニュアルがあれば、移行が楽だからです。

運用のガイドライン・マニュアルも「ルーチンワーク」「重要な設定手順」「障害時・緊急時の対応」等3つの項目に分けてマニュアル化しておくことがいいでしょう。

ちなみに自分が運用しているときはベテランの担当が運用マニュアルを作るのではなく、新担当の人にマニュアル作ってもらう(更新してもらう)ようにしていました。

マニュアル作る=運用や設定を理解・把握することができるので一石二鳥だからです。

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KAN
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個人事業主歴20年・IT関連(導入支援・ヘルプデスク)・FAQサイト構築・WEB関連(WEBマーケティング戦略・集客・分析)・WEB・ECサイト運営のアドバイザリーの仕事を中心に活動。このブログでは気になったIT・ビジネス関連の情報・ニュースやグッズを自分の備忘録を兼ねて不定期で投稿しています。
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