IT効率・労働生産性

日本の労働生産性の低さとRPA・AI時代の働き方の関連性

この間、ある海外メーカーのネット広告担当の方とディスカッションをする機会があり、そのメーカーはネット広告の運用会社を2社に広告掲載を依頼をしており、

A社はきちんと製品ごとにキャンペーンや広告グループをきちんと分類して運用していて、B社は製品ごとにキャンペーンや広告グループ分けずに一纏めに運用しているとのこと。

成績がいいのは実は一纏めに運用している方が成績がいいという結果でした。

たぶんほとんどの人はきちんと分類しているA社のほうが成績がいいと思うでしょう。

企業のサービスとしてもきめ細かく、きちんと運用してくれる・頑張っているなという評価が高いと思います。

実はそこに落とし穴があると思います。なぜB社のほうが成績がいいのか。それはA社はAIの介入・評価を考慮していないからです。

実際運用工数を見てみても圧倒的にB社のほうが運用工数が低い=生産性が高いです。

今はSEOやネット広告等、検索エンジンのアルゴリズムを利用するサービスに限られていますが、今後、実社会なのでも起こりうることだと思います。

すでに根性気合論ではAIのワークスタイルはかなわない時代になってきています。

AI時代のワークスタイルに関しては下記の記事↓にまとめてありますので興味のある方はご参照ください。

すでに精神論(根性論/気合論)は通用しないAI時代の働き方AI時代の働き方としてはいくつかのポイントがあります。すでに根性論・気合論は通用しない世の中になってきています。 高度成長期時代・...

日本の労働生産性の低さの理由の1つ「生真面目さ」

最近働き方改革が注目されていますが、現実問題として日本の労働生産性の低さの理由の1つにこの理由があると思います。日本人の生真面目的に言うと、A社のキャンペーンや広告グループをきちんと分類してという方を取りがちです。

社内でに評価もA社のタイプの社員のほうが評価高いかもしれません。規律を重んじきちんと段取りを踏んでというワークスタイルです。

会社でも自分の仕事が終わって遊んでいることなどありえないので更に余計な仕事をしてしまい、更に無駄な業務量が増えてしまう(仕事が仕事を生んでしまう)というパターンも多いのではないでしょうか。

こういう悲劇を生む理由としては会社または上司の評価軸・業務査定が古いのではないかと思います。

日本の労働生産性の低さの理由の1つ「個人の能力に依存しすぎ」

日本のIT化の遅れ、労働生産性の低さのもう一つの要因としては日本の職場は「個人の能力に依存しすぎ」なところも大きいのもあると思います。

よくシステム導入等の要件定義で現在のワークフローをヒヤリングをする時に◯◯さんでないとわかりませんとか◯◯さんが一元管理しています等聞くことが多いです。

個人的には◯◯さんが辞めたらどうするのかなと思いつつ、IT化の障害になっている理由の一つかなと思う場面も多々見受けられます。

結局個人の能力に依存をしすぎて、ワークフローを平準化・マニュアル化出来ず=システム導入できないケースが色々なところでであるのではないでしょうか。

たぶん「個人の能力に依存しすぎ」な部分が、日本人の働くという「責任感の強さ」や「自分自身の存在価値」であり、ライバルとの差別化等、働く美学であるではないかと考えます。

だから体調が悪かろうが、積雪や台風で電車が止まろうが出社するの行動を支えている根本的な部分ではないかと思います。ただ「個人の能力に依存しすぎ」も会社の経営的には健全とは言えないと思います。

先程も書きましたが、◯◯さんが辞めたらまた病気や怪我で長期不在になったら会社のダメージが大きいからです。これからの会社は個人を尊重ししつつ、情報共有しつつ、みんなと分かち合い・方向性を定めて進んでいくことのほうが求められるような気がします。

[参考サイト] 『定時で帰るから』という理由で派遣社員をクビにした課長→辞めたその子のPCを片付けてたらとんでもない悲劇が判明(togetter)

業務量・時間軸での評価ではなく仕事の内容を取捨選択・精査される時代

よくAIが発達すると仕事がなくなるということが最近言われていますが、半分正解で、半分不正解だと思います。

これからは仕事の質にも変化があり、業務量・時間軸での評価ではなく仕事の内容を取捨選択・精査される時代になってくると思います。

実作業・単純作業はRPA・AIに取って代わられる可能性があるかもしれません。また専門性の高い仕事でもビックデータでジャッジ可能な仕事はなくなる可能性もあるかもしれません。

実際にGoogle広告は以前は人間が広告を作成して入稿したり、単価調整や基本設定も人間がしないといけなかったですが、最近はほぼ自動化されており、むしろ自動化のほうがパフォーマンスがいい場合もあります。

ただAIも万全でないです。特に膨大なビックデータを元にAIは動くのでビックデータのないマイナーものに関してはあまり得意ではありません。

またビックデータのものでもたまに異常値があったりします。逆にその異常値をジャッジする仕事や仕組みを作る仕事が必要になってくるかもしれません。

ネット上では業務量とパフォーマンス反比例することが多いと考えます。最初の仕組みづくりが非常に工数がかかりますが、その後のメンテナンス工数があまりかからないのがベストな状態です。

ECサイト・SEO・アフィリエイト・ネット広告でも同様です。

逆にメンテナンス工数のほうがかかりすぎる場合は、仕組みづくりが失敗している可能性が高いです。

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KAN
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個人事業主歴20年・IT関連(導入支援・ヘルプデスク)・FAQサイト構築・WEB関連(WEBマーケティング戦略・集客・分析)・WEB・ECサイト運営のアドバイザリーの仕事を中心に活動。このブログでは気になったIT・ビジネス関連の情報・ニュースやグッズを自分の備忘録を兼ねて不定期で投稿しています。
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